バス停で宿泊する!


バイクでの旅でいい所の一つは小回りがきく事。 駐車場を気にせずに”止まりたい”と思った所で止まれて、見たいものが見れる。 「あれは何だろう?」 「あっ、きれいな景色!」 「こっちの道の方が面白そうだ。」

そんなこんなでUターンや寄り道ばっかりしてるから、最初に立てたツーリング計画通りに進んだ試しはない。
目的地にたどり着かない事もしばしば。

だんだん日が暮れてゆく、目的のキャンプ場まではまだ遠い、暗くなってからテントを張るのも大変なので計画変更。 地図を見て近くにあるキャンプ場へ向かう。 けどそんな時に限ってキャンプ場が見つからない。

日は沈んで辺りは暗くなる。 もうテントを立てるのも面倒だ。そんな時に目に飛び込むおあつらえ向きの無料簡易宿泊設備...!?


注意!  バス停で宿泊する事を推奨している訳ではありません。


そ の 1

今夜のお宿、乗鞍周辺のバス停。


日本の北の方や山間部などでは冬場に雪が降る事もあり、バス停にはちゃんと屋根がある所が多い。
ちゃんと扉がある所もある。 雨風がしのげればテントと同じじゃん! 秋の乗鞍岳周辺をツーリング中、キャンプ場が見つからず、辺りは暗くなり、テントを張るのが面倒になったんで、

バス停で一夜を明かす事に決定!


周りにはペンションや民宿、ホテルなども建っているけど今さら宿に泊まるのもしゃくにさわる。

日もとっぷりと暮れ、周りには売店なども無く、別段する事も無くなったのでとりあえず寝る事にする。バス停のベンチにロールマットを敷き、その上に3シーズンシュラフを載せて中にもぐりこむ。

う〜ん快適! 屋根があるっていいなぁ。

しばらく目をつぶって寝ようとしてみるのだが.....。

.....寒い。

秋の山はさすがに寒い。 こんな事もあろうかと(分かっとったんかぃ!)夏用シュラフも出して2枚重ね作戦。

..........寒い。

さすがは標高1600m。 こんな事もあろうかと(分かっとったんかぃ!)シュラフカバーも出して3枚重ね作戦。

..........寒い。

眠ってしまうと、永遠に目が覚めないんじゃないかとちょっと怖くなった。

最初は眠れそうに無いと思ってたけど、人間の体温ってすごいねー。 寒かったけど、バス停が風を止めてくれるので、シュラフの中が少しずつ暖かくなって、何とか眠れました。

朝起きてみると、バイクに付いた夜露がガチガチに凍っていたので、気温は氷点下だった事は確か。おお寒ぶぅ。

教訓 : ちゃんと冬用シュラフで寝ましょう。 (そうとちゃうやろ!)





注意!  バス停で宿泊する事を推奨している訳ではありません。


そ の 2

今夜のお宿、東北の下北半島近くのバス停。


夏に東北地方をツーリング中、下北半島を北へと走る。 地図を見るがキャンプ場らしき場所は載っていない。
「本州最北端の地はキャンプ場さえも拒むのか...。」 (ちゃんと町があるやんけ!) 日が暮れてきた。 ここから先に進んだとしてもキャンプ場は無いだろう。 もうテントを立てるのも面倒だ。

そんな時に目に飛び込むおあつらえ向きの無料簡易宿泊設備...!?

バス停で一夜を明かす事に決定!


何を隠そう、実はおいらは小心者。 最終バスが行くのを確認し、誰か来ないかドキドキしながら夜を過ごす。今回のバス停には扉が付いているから怖いものはないぞ。

バス停のベンチにロールマットを敷き、その上にシュラフを載せて中にもぐりこむ。

う〜ん快適! 屋根があるっていいなぁ。

しばらく目をつぶって寝ようとしてみるのだが.....。

.....暑い。

東北と言えども夏の夜は蒸し暑い。 誰か来るかと思って固く閉ざしておいた扉を少し開けてみる。

..........プ〜ン。

いかん! 蚊が入ってきやがった。 これでは眠るどころではない。 慌てて扉を閉める。
そしてこんな事もあろうかと(分かっとったんかぃ!)持っていた蚊取り線香を取り出して火を点ける。

..........暑い。

閉めると暑くて寝苦しい。 開けると蚊にやられる。 究極の選択に扉を閉める方を選択。


そして東北の暑い夏の夜は更けて行った...。


教訓 : バス停も夏は網戸にしといてよ。 (そうとちゃうやろ!)




バス停宿泊の心得


注意!  バス停で宿泊する事を推奨している訳ではありません。


 ・ 公共の場所なのできれいに使いましょう。
 ・ ゴミをちらかしたり、汚したりしない事。
 ・ 最終バスの後に使用し、始発バスの前には撤収する事。
 ・ 焚き火、花火、寝タバコ、厳禁。
 ・ その他、使わせてもらっているという事を前提に、常識ある行動を。