2003年2月号

オホーツクの海に流氷を望む!






突然ですが僕は冬の北海道が好きです。 「えっー! 北海道といえばツーリング。 夏でしょ。」 と思われる方も多いと思いますが、北海道は冬もまたいいんですよ。 これが。

ライダーならば誰もがあこがれる夏の北海道。 「北海道には絶対バイクで行くんだぃ!」と心に誓っていたのですが、のっぴきならない理由(?)があってその誓いを破り、バイクで上陸する前に、真冬の北海道に行く事にしました。 でもスキーをしに行った訳では無くて、しいて言うならば 『雪と戯れに.....』 という所でしょうか。

雪で真っ白な大地と青い空。
これが冬の北海道の風景。
観光なら札幌の大通公園。
冬は公園も雪で埋もれます。
ちょっと山道を散歩に...足が雪に埋まって
散歩どころじゃありません。
遭難するかと思った。

冬、北の大地は真っ白な雪で覆われます。 そしてその寒さも半端じゃありません。 さらに雪は音を吸収するので辺りは「しぃ〜ん」と静まり返り、その寒さを強調。 いいねぇこの研ぎ澄まされた静けさ。



紋別公園から海を見下ろす。
沖の方には白い流氷が広がっている。
防波堤のテトラポットに押し寄せる流氷。 流氷砕氷船 『ガリンコ号U』
艦首には2本のドリルが付いている。

流氷はシベリア大陸のアムール川河口付近で出来た氷が南下しながら成長し、網走、知床、紋別などのオホーツク海沿岸にたどり着きます。 漂着は1月下旬〜3月中旬。 無数の流氷が海岸線に押し寄せ、最もピークの時には海と陸との境目が分からない程の大氷原となります。 (観光パンフレットの受け売り。)

一番最初に流氷を見に行ったのは紋別。 大きな流氷はあまり見られませんでしたが、海岸線には薄い流氷が集まってきていました。 日によって沖から流氷が押し寄せて来たり、引いて行ったりするそうです。

ガリンコ号Uに乗り流氷の海を行く。
氷の塊も何のその。
巨大なドリルで氷を砕きながら突き進む。
すごいぜハイテク砕氷船ガリンコ号U!
時にはアザラシが流氷の上で
寝そべっている事もあるとか。

沖に見える流氷を間近で見るには船に乗るのが手っ取り早いのですが、普通の船は凍った海には出られません。 そこで登場するのが 流氷砕氷船 『ガリンコ号U』

艦首に装備した2本の巨大なドリルで氷をガリガリ砕きながら流氷の海を突き進むハイテク砕氷船です。 残念ながら大きな流氷が少なかったので、ガリガリ砕くところまでは行きませんでしたが、多少の氷は物ともせずに進んで行きます。 すごいぜガリンコ号U。

ちなみに網走には 流氷観光砕氷船 『お〜ろら号』 が就航しています。



初挑戦のクロスカントリースキー。
ツアーの先導は犬のポーラ君。
左側が海岸沿いの道路。 右側が海。
流氷の海に雪が積り、雪原と化している。
河口では川の水と流氷が出会う。

2度目に流氷を見に行ったのは網走。 今度はクロスカントリースキーを履いて流氷の近くまで行くツアーに参加してみました。 犬のポーラ君に先導されて山を越えて、海岸線へと出ます。 海岸沿いの道路は雪の為に車も入って来れない状態なので、歩行者天国(クロスカントリー者天国?)になっています。

海は一面真っ白。 本当に海?? 流氷の上に乗ってみる。 水族館でヘロヘロと泳いでいるクリオネ。
ピンぼけ写真だけどクリオネ。

海は一面が真っ白。 流氷の海に雪が降り積り、広大な雪原になっています。 海だと言われなかったら分からない人もいる程です。

左手に大雪原と化した海を見ながら海岸沿いの道をスキーで滑り、灯台まで歩きます。 途中、流氷で固く凍った海の上に降り立ってみました。 本当にここが海の上??

(所々薄くなっている場所もあるので、ガイドの指示に従わないと危険です。 極寒の海に落ちでもしたら.....。)



冬は寒いからと家に引きこもっているあなた! そうあなたです。

寒〜い冬にしか見られない物だってあります。
さらさらの雪や、流氷は冬の北海道に行かないと見れませんよ。
夏の北海道もいいけれど”冬の北海道へ”行ってみませんか?