2004年5月号

高速道路を歩いてみたよ。




車やバイクで遠くへ旅に出る時に利用する高速道路。 僕は貧乏性なので、出来るだけ使わない様にしていますが、どうしても距離を稼ぎたい時や時間が無い時には、仕方なく走ります。 だって早く移動出来るのはいいんだけど、景色はつまらないし、走ってて眠いし、お金は掛かるし・・・・・。
高速道路は基本的には自動車専用道路なので人は歩いてはいけません。 自転車もリヤカーも不可。 お金を払ったって駄目です。 そんな高速道路をちょっとだけ歩いてみました。



と言っても、車がバンバン走る高速道路をゲリラ的に歩いた訳ではありません。

南阪奈道路の開通記念イベントとして、ハイウェイ開通記念ウォークが開催されるという事だったので参加してみました。 普段歩けない高速道路のど真ん中を歩けるのって、面白そうじゃないですか!

羽曳野東インターからスタート。 受付で参加料500円を払う。 インターのスロープから
高速道路上へと上がる。

ハガキかFAXかメールで申し込んで現地集合という形なのですが、5,000人の募集に対して参加申し込みは20,000人以上だったそうです。 受付開始時間の15分前に着いたのに黒山の人だかりで、既にもう歩き出している人達もいました。 開催宣言を3,4回やったらしいです。

あまりにも人が多いのはちょっと残念だけど、まあとりあえず歩いてみますか。 参加料(保険料)を払うと参加証とネックストラップがもらえます。

ETCは体に付いていないので
「一般」 の方から入ってみました。
んじゃ、歩いてみますか。 道路上は人がいっぱいだぁ。


奈良の中和地域と大阪の河内地域を結ぶ全長16.9Kmの南阪奈道路は関西国際空港へのアクセス道路であり、飛鳥時代、難波から堺・河内国を経て、大和国に至る官道として整備された丹比道(後の竹内街道)とほぼ平行する事から、”平成の竹内街道”と呼ばれています。 (以上、パンフレットより引用)

目の前には二上山が見える。 コース上はUターン禁止です。
前の人だかりはトイレ待ちの人。
防音壁の合間から街を見下ろす。

今回歩いたのは羽曳野東インターから葛城インターまでの約8.0Kmの東コース。
大阪から県境を越えて奈良へと向かいます。 二上山も目の前に仰ぎながら緩やかな坂道を上って行きます。 市街地の近くはほとんどが防音壁に囲まれていて、左右の景色は望めませんが、防音壁の合間から景色を見下ろせる所もあります。

みんなお金を払わずに料金所を通過。(笑)

料金所のブース。 こんな感じになってます。 料金所の後ろにある交代用の通路。

しばらく歩くと太子の料金所に差し掛かります。 当然の事ながら料金を払わずに通過。 料金所のブースや訳の分からない装置などをじっくり見学してみます。 料金所のすぐ後ろには地下に通じる階段があって、料金収拾のおじさんはここから交代している様です。 道路を渡ると危ないもんね。

電子式の速度標識。
文字はオレンジ色に見えるが・・・
よく見ると赤色のLEDと
緑色のLEDが光っている。
ナンバープレートの読取装置?


道路に寝そべってこんな写真を撮ってみました。

料金所を通過する人、人、人。 高架橋を渡って、 葛城インターまであと5Km。

景色を見たり、写真を撮ったり、いろいろ見学したりしていたので他の人よりかなりペースは遅め。 途中で同じ職場の人とばったり会ってしまいました。(笑)
軽い上り坂がずうっと続くのと、あっちにフラフラこっちにフラフラと歩いていたので、ちょっと疲れ気味。 ですがまだ3Kmです。 高架橋を渡り、小さなトンネルを越え、しばらく行くと丁度中間点の竹内トンネルの入り口へ到着します。

竹内トンネル入り口。 入り口付近はナトリウム灯の
オレンジ色の明るい照明。
排気ガスの排煙装置。


大阪府と奈良県の県境。

竹内トンネルは全長1450m。 大阪・奈良の府県境の生駒山脈の南、葛城山脈の北に位置する長いトンネルです。 バイクでトンネルを通過する時はいつも排気ガスに泣かされるのですが、車の通っていないトンネルは全く問題無し。 ひんやりとしたトンネルを消火栓の位置や非常電話の位置を確認しながらしっかり歩きます。(そんな必要あるんか??)


トンネルの出口へ。

ちょっと疲れたねぇ。 奈良県の標識は石舞台。 葛城インターまであと2Km。

竹内トンネルを越えればあと一息。 奈良側は防音壁などは少ないのですが、展望もあまりありません。それでも所々から奈良の、大和平野の景色を望む事が出来ます。 でも車で走ったら一瞬で終わってしまうかな。

この高架橋を渡れば少し展望が広がる。 一応ここがゴール地点かな。


奈良盆地の眺め。 大和三山を望む。

中央少し左の小さな低くて黒い山が 耳成山(みみなしやま)、右手中央の台形の低い山が 畝傍山(うねびやま)、香久山(かぐやま)は畝傍山の奥のはずですが、畝傍山ちょい左の淡い山がそうかな?
この3つの山を総称して大和三山と呼んでいます。 いずれも200mに満たない低い山なのですが、三山の絶妙の位置関係とそれぞれの姿の美しさを古代人は畏敬したそうです。

ここまで約8Km歩いて、ハイウェイ開通記念ウォークは終了です。 どうもお疲れ様でした。










ハイウェイウォークは順調だったのですが、葛城インターから下りる所が自由解散ではなく、バスでのピストン輸送だった為に大混雑。 バスを待つのに30分くらい並びました。 何でも側道部分がまだ整備されておらず、大和高田警察が歩行通行の許可を出さなかったので、バスでの輸送となったそうです。

多少文句を言う人も出る中で、係のお姉さんが拡声器で丁重に謝っていました。 その後には市長まで謝りに出て来たそうです。 大変だねぇ・・・。


普段歩く事の出来ない高速道路をじっくり歩く事が出来て、結構面白かったです。
もう少し人が少なかったら、道路に大の字になって寝てみたかったんだけどなぁ。
(笑)